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物性物理学:層状強誘電体における分極の直交スイッチング

Nature 656, 8126 doi: 10.1038/s41586-026-10839-3

強誘電材料は、電場によって反転できる自発分極を示す。この特性は、不揮発性メモリ、センサー、アクチュエーターの中核をなす特性である。従来型の強誘電体の大半では、分極は極性モードの軟化に起因する。ある方向に沿った極性モードの振幅は、同じ方向に印加された電場と結合する。面内分極が支配的な強誘電体は、標準的なデバイス構造では使用がより難しいので、この分野では主に、面外強誘電体に重点が置かれてきた。従って、面外電場を用いて面内分極成分を操作できる手法が開発されれば、デバイスの設計と機能性に新たな機会がもたらされると思われる。今回我々は、層状強誘電体Bi4Ti3O12における八面体の傾斜と回転によって媒介される、面内分極と面外分極の間の三重線形結合が、この課題を自然に満たし、分極状態の直交スイッチングを可能にすることを発見した。この材料は、バルクの単斜晶相において、固有の強誘電不安定性によって駆動される大きな面内分極(約50 μC cm−2)を有するとともに、酸素八面体ひずみによって誘起される非固有の起源の、より小さい面外分極(約5 μC cm−2)も有する。我々は、c軸配向のエピタキシャル膜において、面外電場の下で面内分極が決定論的に切り替わることを実証した。この直交する分極成分間の相互結合は、フェロイック秩序変数を横方向から操作する手段をもたらし、層状強誘電体を、容量型コンピューティングの概念のプラットフォームとして確立するものである。

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