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医学研究:RNA誘発性のクロマチン断片化によるがん特異的変異の標的化
Nature 656, 8126 doi: 10.1038/s41586-026-10738-7
がんを駆動する遺伝子変異は、転写因子p53などの腫瘍抑制タンパク質に起こることが多い(p53は症例の40〜50%で変異している)。しかし、このような変異タンパク質には通常、明確な薬剤結合ポケットが存在せず、それらの本来の機能を回復させるのも困難だと分かっているため、現在の治療法ではそうした変異を標的にできないことが多い。今回我々は、トランス型の核酸分解切断活性を持つRNA誘導型CRISPRヌクレアーゼであるCas12a2を、がん特異的転写産物を標的とすることで、がん細胞を選択的に殺傷するようにプログラムした。この手法は、トランスにクロマチン断片化を誘導し、DNA損傷応答と細胞死を引き起こすことによって、細胞増殖を制限した。既存の手法とは異なり、RNA誘導型Cas12a2は細胞のRNAシグネチャーを感知する。このため、アンドラッガブル(創薬が困難)な変異の精密な標的化を可能にする。転写産物によって活性化されるクロマチン断片化は、アンドラッガブルな標的に対する精密疾患治療の革新的手法となる。

