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神経科学:複数の自閉スペクトラム症マウスモデル間の皮質発生動態の比較

Nature 656, 8126 doi: 10.1038/s41586-026-10679-1

自閉スペクトラム症(ASD)の原因となる100以上の遺伝子の機能は多岐にわたるが、複数のモデル間に見られる表現型の収束から、ASDに共通する神経生物学的過程を明らかにできる可能性がある。今回我々は、11種類の単一遺伝子性ASDモデルマウスから得た251試料を、3つの発生段階、雌雄、2つの脳領域にわたり、単一核マルチオミクス塩基配列解読を用いてプロファイリングした。遺伝的な不均一性にもかかわらず、ASD関連変異の影響は、放射状グリア細胞の細胞系譜上の摂動に収束した。これらの変化は、系譜が持続的に誤って規定されることではなく、一過性の発生遅延を反映しており、出生後の段階までに解消した。分子レベルでは、転写の差異が最も大きかったのは出生後早期のニューロンであった。こうした変化には、シナプスおよびイオンチャネル関連遺伝子の発現低下が含まれ、恒常性適応または成熟遅延と整合した。ネットワーク解析では、各発生段階内でモデル間の分子変化収束しており、これは、ASDに関連する多様な変異が、共通する発生段階特異的な過程に影響を及ぼすことを示唆している。この収束は出生後14日までに目立たなくなり、ASD関連変化が動的であることを浮き彫りにしている。遺伝子型間の不均一性は、発生段階特異的な効果に重なって表われる。このパターンは電気生理的にも裏付けられ、変異体は、全般的にニューロンの興奮性とシナプス特性の変化を示したが、その詳細にはモデル特異性があった。本研究は、性特異的な遺伝子発現変化も明らかにし、雌マウスでは雄マウスより大きな効果量が見られることが多かった。まとめると今回の知見は、複数のASDモデルにわたる発生過程の細胞・分子動態を包括的に示すものである。

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