Article
メタマテリアル:弾性不安定性を介したメタマテリアルにおける破壊抵抗のプログラミング
Nature 655, 8125 doi: 10.1038/s41586-026-10804-0
破壊抵抗を有する材料の設計は、複数の長さスケールにまたがる靭化機構の複雑さによって、長らく阻まれてきた。機械メタマテリアルは、この課題に対処する有望なプラットフォームとなるものの、既存の研究は主に、従来の格子構造における破壊を受動的に評価することに重点を置いてきた。近年の研究で、弾性不安定性が構造化材料の機能を高められる可能性が実証されているが、弾性不安定性と破壊抵抗との関係は依然として調べられていない。今回我々は、弾性不安定性を活用することにより、機械メタマテリアルにおける破壊挙動を能動的にプログラムでき、それによって、これまで切り分けられていた2つの破壊モードを結び付けられることを実証する。我々は、実験とシミュレーションを組み合わせて、擬塑性メタマテリアルにおける非弾性領域のサイズを制御して操作することで、内因性の破壊挙動から外因性の破壊挙動への遷移が可能になり、それに伴って破壊エネルギーが最大1桁増大することを示す。今回の成果は、破壊力学を受動的に観測する段階から能動的に制御する段階への転換を表すものであり、破壊抵抗を個別最適化したメタマテリアルを設計するための新たな枠組みを確立する。我々の知見は、メタマテリアルにおける不安定性と破壊の相互作用に関する基礎的な理解を深めるだけでなく、不安定性の設計を通じて破壊挙動をプログラムする広く応用可能な道筋も示唆している。

