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構造生物学:シャペロンが導くRNA誘導サイレンシング複合体組み立ての構造的基盤

Nature 655, 8125 doi: 10.1038/s41586-026-10640-2

RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)は、アルゴノート(AGO)タンパク質と小分子RNAから構成される、RNAサイレンシングの中心的なエフェクターである。小分子RNAは、HSP70およびHSP90に依存的な過程で、かさばる二本鎖としてAGOに積み込まれるが、その分子機構は十分に解明されていない。今回我々は、RNAを結合していない状態のAGOを捕捉するヒトAGO–HSP90–p23複合体を特定し、これをAGO成熟複合体(AMC)と名付けた。精製したAMCは、RNAの積み込みとAGOの折りたたみを可能にし、RISCのde novo組み立てを忠実に再現した。我々はクライオ電子顕微鏡を用いて、二本鎖マイクロRNAが結合したAMCの構造を決定した。RISCにおけるコンホメーションとは対照的に、AMC内のAGOは大きく開いたコンホメーションをとる。つまり、AGOのNドメインとRNA結合モジュール(PAZ–MID–PIWI)は完全に離れて位置し、HSP90二量体の反対側にそれぞれ係留されて、折りたたまれていないL1リンカーのみで連結されている。この配置により、二本鎖RNAを収容できる正に帯電した溝が露出する。AGOの折りたたみは、5′末端にリン酸を含む小分子二本鎖RNAによって促進されるが、一本鎖RNAでは促進されない。このことから、二本鎖RNAがAGOドメインの組み立てを指示するシャペロン様補因子としての役割を担っていることが明らかになった。これらの知見は、RISCの組み立て機構を解明するとともに、AMCが、小分子干渉RNA治療法の合理的設計に向けて、RNAの最適な特徴と化学修飾を探索するための分子ツールであることを確立している。我々の研究は、シャペロンとリガンドが協調して、クライアントタンパク質の折りたたみを導くことができる仕組みについても明らかにしている。

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