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微生物学:共生細菌由来のアセチルコリンは粘膜免疫の教育を強化する

Nature 655, 8124 doi: 10.1038/s41586-026-10592-7

微生物相は、生物活性を持つ可能性のある数千の小分子を産生する。in vitroで培養した共生細菌のハイスループット生物活性スクリーニングによって、さまざまなGタンパク質共役受容体(GPCR)を活性化して宿主の生理機能を形作る微生物相代謝物が明らかにされている。しかし、技術的制約のため、食餌–微生物–宿主の複雑な相互作用から生じるin vivoメタボロームについて、GPCRオーム規模での生物活性は、まだ明らかになっていない。本論文で我々は、マルチプレックスGPCRスクリーニング技術を用いて、単一の菌株を定着させた(monoassociated)無菌マウスでin vivo増殖させた、あるいは細菌培地でin vitro増殖させた100の共生細菌株について、GPCRオーム規模での生物活性を評価した。in vivoおよびin vitroの共生細菌メタボロームは、(1)宿主を介した代謝物分解、(2)in vivoでの微生物代謝の再プログラム化、(3)食餌由来基質の生体内変換によって、異なるGPCR活性化パターンを呈した。重要なことに、若齢期のマイクロバイオームの大部分を占める特定のビフィズス菌属(Bifidobacterium)菌株や、プロバイオティクスのペディオコッカス属(Pediococcus)菌株など、複数の共生細菌株が食餌由来のコリンを変換して、in vivoでアセチルコリン(ACh)を産生することが明らかになった。機構を調べるために、Bifidobacterium brevePediococcus pentosaceusにおいて、このバイオトランスフォーメーションを担う細菌の酵素を特定し、その特性を解析した。さらに、ACh産生を欠損したB. breveの同質遺伝子変異株を作製した。AChを産生するB. breveを定着させたマウスでは、腸管の免疫グロブリンA(IgA)産生が亢進し、微生物相の組成が変化して、腸感染に対する抵抗性が高まった。これらの結果は、in vivo環境が微生物相の代謝に大きな影響を与えていることを示すとともに、粘膜免疫防御を強化して宿主–微生物相の相利共生をより強固にする食餌–マイクロバイオーム–宿主軸を明らかにしている。

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