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免疫学:マラリアの段階横断的、種横断的なCD8+ T細胞抗原の特定

Nature 655, 8123 doi: 10.1038/s41586-026-10730-1

マラリアワクチン開発の大きな制約は、検証済みのT細胞エピトープ標的が不足していることである。熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)は、アフリカでヒトに影響を及ぼす最も一般的なマラリア原虫であるが、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)はより広く分布し、南北アメリカ大陸とアジアでマラリアを引き起こす主な種である。三日熱マラリア原虫は、RNAおよび宿主タンパク質合成能を保持する末梢血網状赤血球にのみ感染する。我々はこれまでに、三日熱マラリア原虫が感染した網状赤血球がヒト白血球抗原クラスI(HLA-I)を発現しており、これによって、CD8+ T細胞によりマラリア原虫の認識と殺傷が可能になることを報告した。今回我々は、免疫ペプチドミクスを用いて、感染した網状赤血球上のHLA-Iによって提示されるマラリア原虫抗原由来ペプチドを特定した。我々は、166のタンパク質にマッピングされる、453のユニークなペプチドを特定した。75の抗原は、マラリア原虫の生活環の複数段階で構成的に発現しており、マラリア原虫の種間で高度に保存されているハウスキーピングタンパク質であった。同一のペプチドは、異なる個人において、同一あるいは異なるHLA-A、HLA-B、HLA-Cの対立遺伝子に加え、非古典的HLA-E対立遺伝子によっても提示された。この新たに特定されたエピトープの抗原性は、三日熱マラリア原虫感染者と熱帯熱マラリア原虫感染者の両方の試料において検証された。さらに、マラリア原虫感染後あるいは弱毒化マラリア原虫による免疫感作後の非ヒト霊長類の血液および肝臓において、これらの抗原のいくつかに対するT細胞応答が観察された。2種類の抗原は、齧歯類において防御的なCD8+ T細胞介在性免疫も誘導した。従って、これらの抗原は、段階横断的および種横断的なマラリアワクチンに使用できる可能性がある。

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