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神経発生:発生における遺伝子発現パターンが種特異的な皮質の特徴を生み出す

Nature 655, 8123 doi: 10.1038/s41586-026-10491-x

大脳皮質は、そのサイズや構築が種特異的に異なり、種によって行動能力が異なるのはおそらくこれが原因と考えられる。こうした構造の差異は、共通する遺伝子の発生における発現が進化の過程で変化したことを反映している可能性がある。今回我々は、この可能性を検討するため、発生中のマウスおよびヒトの新皮質、ならびにヒト皮質オルガノイドにおいて、コンピュータービジョンを用い、細胞タイプ特異的な遺伝子発現のパターンを特定・比較した。我々はこの手法により、進化的に保存された、あるいは分岐した転写調節を示す遺伝子を特定し、種特異的で、細胞タイプ特異的かつ時期特異的な(cyto-temporal)遺伝子発現パターンを明らかにした。そうした遺伝子のうち、転写因子遺伝子JUNBは、ヒト神経前駆細胞とマウスニューロンの間で相互排他的な発現を示した。マウスとヒト皮質オルガノイドでの細胞タイプ特異的な機能獲得実験と機能喪失実験によって、JUNBが、前駆細胞の増殖率、ニューロン産生の時期、ニューロン総産生数といったヒト皮質の特徴を、両方向的に制御していることが分かった。また、IRF1が、ヒトの放射状グリア細胞特異的な調節因子であることが明らかになった。IRF1は、マウスの放射状グリア細胞で発現させると、JUNBを活性化してヒト様の遺伝子調節ネットワークを動員し、これは、準備段階にある発生プログラムを種交差的に活性化できることを実証している。まとめるとこれらの知見は、共通する遺伝子の細胞タイプ特異的かつ時期特異的な調節が、種特異的な皮質の特徴をどのように生み出すかを明らかにするとともに、これらの進化プログラムの理解と操作に向けた分子的枠組みを提示している。

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