天文学:ギガパーセクスケールでの異方的宇宙構造の検出
Nature 655, 8122 doi: 10.1038/s41586-026-10702-5
銀河の赤方偏移探査では、宇宙のクモの巣構造がマッピングされ、標準宇宙モデルの基礎となる宇宙原理によって仮定されるように、宇宙が十分に大きなスケールでは統計的に一様かつ等方的になるかどうかについて、重要な観測的検証が得られる。この枠組みでは、構造形成の非線形領域を超えたところで、非一様かつ異方的な特徴は急速に消失すると予想される。これは、ほぼ等方的な始原的密度場とその後の重力進化を反映する。この見解は、宇宙マイクロ波背景放射の異方性の振幅が小さいことによって裏付けられているものの、銀河分布における大規模構造とボイドの複雑なネットワークによって、さらには統計的な一様性および等方性からの大規模な逸脱の可能性を報告する独立した探査によって、ますます疑問視されるようになっている。本論文で我々は、銀河の分布が1ギガパーセク程度のスケールに及ぶ持続的な異方的構造を示すことを報告する。我々は、方向相関を測定するパラメーターを必要としない統計量である、ADPD(Angular Distribution of Pairwise Distances)法を用いて、等方的な対照データおよび幾何学的条件を一致させたΛCDM模擬カタログに見られるものを上回る異方性信号を、保守的に見積もっても3σを超える有意性で検出した。これらの結果は、方向的なコヒーレンスが、標準的な枠組みで予測されるよりも大きなスケールまで持続することを示す直接的な証拠を提供し、大規模スケールの等方性という仮定に疑問を投げ掛けている。一連の結果はまた、観測される宇宙において一様性と等方性がどのように実現されているかについての再評価を要求するとともに、方向統計に基づく宇宙モデルの新たな検証を促すものである。

