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植物科学:イネ内に分泌された病原体のlncRNAが、宿主のmiRNAを隔離して病原性を発揮する

Nature 655, 8122 doi: 10.1038/s41586-026-10572-x

植物と動物は、パターン認識受容体タンパク質およびNod様受容体タンパク質を介して病原体に応答する。病原体は一般に、感染を成立させるために、宿主の免疫を抑制するタンパク質エフェクターを用いる。しかし、非タンパク質性エフェクターのクラスの存在については、それほど研究されていない。今回我々は、相補的な2つの調節RNAを別々に生成する、調節RNAをコードする1つのDNA塩基配列によって媒介される、病原体と宿主の相互作用を支配するRNA–RNA認識機構について報告する。具体的には、菌類病原体であるイネいもち病菌(Magnaporthe oryzae)においてこのDNA領域から転写される長鎖ノンコーディングRNAが、宿主であるイネの細胞内に移行し、別の宿主DNA領域に由来する相補的なマイクロRNA(miRNA)を隔離することによって宿主の免疫が弱まる。一方で、このイネ由来miRNAは、宿主免疫の負の調節因子をコードする遺伝子PKR1の発現を抑制することにより、病害抵抗性を促進する。菌類の長鎖ノンコーディングRNAによって宿主のmiRNAが隔離されると、PKR1の発現の抑制が解除され、菌類感染が促進される。我々は、この調節RNAをコードするDNA塩基配列が多様な生物種に広く存在する可能性が高く、病原体とその植物宿主との相互作用を媒介していることを発見した。総合するとこれらの知見は、この重要なDNA領域に由来するmiRNAを用いた効果的な病害制御のための手法を提供する。

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