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量子物理学:全対全接続を伴う98キュービットのトラップイオン量子コンピューター
Nature 655, 8121 doi: 10.1038/s41586-026-10676-4
量子コンピューターが古典的な性能を超えるには、高忠実度の演算と多数のキュービットの両方が必要である。トラップイオンのプラットフォームでは、あらゆるモダリティーのうち最高のゲート忠実度が実証されているが、性能を維持しつつキュービット数を増やすことは、依然として中心的な課題である。今回我々は、量子電荷結合素子(QCCD)アーキテクチャーに基づく98キュービットのトラップイオン量子プロセッサーであるQuantinuum Heliosについて報告する。Heliosは、137Ba+の超微細キュービット、接合部を介して2つの量子操作領域を接続する回転可能なイオン貯蔵リングによって実現される全対全接続、並列化操作による速度向上、そして動的プログラムのリアルタイムコンパイルを備えた新しいソフトウエアスタックを特徴とする。我々は、システム内全ての操作ゾーンの平均で、単一キュービット(1Q)ゲートで2.5(1) × 10−5、2キュービット(2Q)ゲートで7.9(2) × 10−4、状態の準備および測定(SPAM)で3.3(5) × 10−4の平均不忠実度を達成した。これらはいずれも根本的に制限されるものではなく、おそらくさらに改善可能である。構成要素レベルのこうした不忠実度は、ランダムクリフォード回路およびランダム回路サンプリング(RCS)の両方においてシステムレベルの性能を予測するもので、後者は、Heliosが古典的シミュレーションの到達範囲を大きく超えて良好に動作し、量子コンピューターの忠実度と複雑性の新たな最前線を確立することを実証している。

