遺伝学:HERROにより修正したナノポアSimplexリードを用いたT2Tアセンブリ
Nature 655, 8121 doi: 10.1038/s41586-026-10563-y
テロメア・ツー・テロメア(T2T)フェージング済みアセンブリは、参照品質ゲノムの基準となりつつあるが、特に大規模に行う場合には、技術的にもコスト的にも依然として負担が大きい。二倍体および多倍体のゲノムについてこのようなアセンブリを生成する場合は、通常、PacBio社のHiFiリードあるいはオックスフォード・ナノポア・テクノロジーズ(ONT)社のDuplexリード(現在は推奨されていない)のような高精度ロングリードを、超ロングリードのONT Simplexリードと組み合わせる。複数のプラットフォームあるいは方法を用いると、コストと必要なゲノムDNA量が増加する。今回我々は、Simplex超ロングリードのエラー修正を行い、それらを最先端のde novoアセンブリ方法によってアセンブリすることで、同等の結果を得られることを示す。これを達成するために、我々は深層学習に基づくHERRO(haplotype-aware error correction)フレームワークを開発した。HERROは、近縁なゲノム塩基配列間の差異を慎重に保持しながら、Simplexリードを修正する。またHERROは、ハプロタイプあるいはゲノムの反復配列コピーを識別する情報的位置を考慮することで、二倍体ヒトゲノムのリード精度を最大100倍向上させる。HERROをVerkkoアセンブラーと組み合わせることで、X染色体およびY染色体を含む最大32の染色体をT2T再構築し、いくつかのヒトゲノムにわたり、一貫して100 Mb以上のNGA50(normalized genome assembly 50)値を達成した。HERROは、R9.4.1とR10.4.1の両方によるSimplexリードを支援し、他の種にも十分に汎化可能である。これらの結果は、エラー修正されたONTリードによって、塩基配列解読コストの削減と、ゲノム解析の品質向上が可能であることを示している。

