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電池:リチウムリッチなカソードを強化する高速化成
Nature 655, 8121 doi: 10.1038/s41586-025-09553-3
リチウムイオン電池製造における化成は通常、安定な電極–電解質界面を確立するために低速充電–放電サイクルを必要とする、時間のかかる工程である。今回我々は、電池寿命を縮めることすらある従来の化成の必要性に異議を唱える、リチウムリッチな層状酸化物カソードに関する知見を報告する。一方で高速化成は、製造コストを削減し、容量と安定性を向上させる。マルチスケールのシンクロトロンベースの技術によって、初回充電後の残留リチウムイオンが以降の構造進化とサイクル性能に不可欠であることが示された。リチウム欠乏マトリックスは本質的に壊れやすいため、深いリチウム脱インターカレーションは、深刻な構造劣化と容量損失につながる。これに対して、高速化成に由来する残留リチウムイオンは、自己ピン止め効果を通して可逆性を高め、有害な格子変形を防ぎ、イオン貯蔵骨格を強化する。初回充電電流密度を0.2 Cから2 Cに調整すると、可逆容量は20%向上し、サイクル寿命は36%以上延長された。今回の手法は他の電極システムにも拡張でき、より効率的な電池製造への知見をもたらす。

