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がん:トリプルネガティブ乳がんの化学療法への反応性におけるエコタイプ
Nature 654, 8120 doi: 10.1038/s41586-026-10469-9
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)はアグレッシブなサブタイプの1つで、化学療法で治療されることが多いが、治療によく反応して良好な臨床転帰が得られる患者は半数程度に過ぎない。今回我々は、ネオアジュバント化学療法を受けた、未治療TNBC患者の治療前組織試料を活用して、101人の患者由来の42万7857個の細胞について単細胞でのトランスクリプトーム解析と、44人の患者の空間トランスクリプトーム解析を行った。がん細胞の遺伝子発現を用いて、TNBC腫瘍を4つの患者レベルのサブタイプ(原型)に分類し、腫瘍内の単一細胞レベルでの不均一性を反映する13のメタプログラムを特定した。TNBC腫瘍の微小環境は免疫細胞とストローマ細胞の49の状態で構成され、その多くは正常な乳房組織に比べて再プログラム化されていた。さらに我々は、がん細胞と腫瘍微小環境の細胞タイプの同時出現、および組織内におけるそれらの空間的組織化に基づいて、8種類の異なる細胞共同体(エコタイプ)を特定した。T細胞に重点を置いたこれまでの研究とは対照的に、今回のデータは、ネオアジュバント化学療法への良好な反応に関連するインターフェロンシグナル伝達、ヒト白血球抗原の発現、細胞周期の活性における、マクロファージのサブタイプおよびがん細胞のメタプログラムが重要であることを示している。総合するとこれらの知見は、未治療のTNBC腫瘍の生物学的性質とそれらの化学療法に対する反応性の関連について、新たな知見を提供している。

