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生物物理学:タンパク質のエネルギーランドスケープについての大規模な発見、解析と設計

Nature 654, 8120 doi: 10.1038/s41586-026-10465-z

折りたたまれたタンパク質は全て、低エネルギーの天然構造と、それよりは高エネルギーの部分的あるいは完全に折りたたみがほどけた立体構造の間を絶えず行き来している。このように折りたたみのほどけた、まれな状態は、タンパク質の機能、相互作用、凝集、免疫原性に影響を及ぼすが、タンパク質の天然構造に比べると、分かっていることははるかに少ない。タンパク質の天然構造は、現在では驚くほど高精度で予測できる場合が多いが、コンホメーションの揺らぎとそのエネルギーはほとんど可視化できず、予測不可能である。そして、実験上の課題が、機械学習や物理学に基づくモデル化を改善し得る大規模な測定の妨げとなってきた。今回我々は、未消化タンパク質の水素–重水素交換質量分析法を用いて、何百ものタンパク質ドメインのコンホメーションの揺らぎのエネルギーを並行して解析できる多重実験手法を開発した。28~64アミノ酸の長さの5778個のドメインを解析したところ、同一の折りたたみ構造を持ち、全体としての折りたたみの安定性も共通する配列同士であっても、コンホメーションの揺らぎに隠れた多様性があることが明らかになった。さらに13個のドメインの残基分解水素交換核磁気共鳴分析によって、このような揺らぎには、折りたたみ全体よりも安定性の低い二次構造要素全体が関わっていることが明らかになった。ドメインの計算モデル化によって、実験で観察された揺らぎと関連する構造的特徴が特定でき、安定性の低い構造セグメントを安定化する変異を設計できるようになった。これらのデータセットによって、タンパク質のエネルギーランドスケープを機械学習に基づいて新たに解析できるようになった。この実験的手法を使えば、タンパク質のエネルギーランドスケープを大規模で詳しく明らかにできると期待される。

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