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ウイルス学:HIV-1によるシグナル伝達は核膜孔を再構築して感染をライセンシングする
Nature 654, 8120 doi: 10.1038/s41586-026-10453-3
HIV-1は、in vivoでは静止期にあるCD4+ T細胞で容易に検出される。しかしin vitroでは、静止期T細胞は細胞から遊離しているウイルスの感染に極めて抵抗性が高く、感染許容状態になるには有糸分裂の活性化が必要である。この矛盾は、何がHIV-1に対してT細胞を感染許容状態にするかという根本的な疑問を提起する。今回我々はこの課題に取り組み、核膜孔複合体(NPC)におけるHIV-1キャプシドの核移行が静止期T細胞感染にとっての障害であること、しかし、HIV-1は細胞間伝播の際に受容体を介したシグナル伝達を活性化して核移行を駆動して感染のライセンシングをすることで、この障壁を克服することを示す。ウイルスアッセイおよび細胞アッセイを超分解能画像化と組み合わせることで、我々はHIV-1感染T細胞と未感染T細胞との接触が、CD4–LCKシグナル伝達を引き起こし、それが細胞周期開始とは独立にCDK1を活性化し、ヌクレオポリンをリン酸化してNPCをプライミングし、HIV-1の核移行を促進することを示す。重要なことに、細胞間接触は活性化T細胞での核移行も促進し、これは、細胞間伝播が感染に重要である理由を説明するパラダイムをもたらす。対照的に、HIV-1ビリオンはこの反応を引き起こさず、これは遊離ウイルスが静止期T細胞に効率良く感染できない理由を説明する。我々は、HIV-1が、細胞間伝播の際にCD4シグナル伝達を選択的に活性化し、NPCの段階で感染を調節するよう進化したと提案する。これは静止期T細胞がin vivoでどのように感染し得るかの説明となる。

