情報技術:抵抗変化型メモリーを用いた高効率かつ正確なニューラル場の再構成
Nature 654, 8119 doi: 10.1038/s41586-026-10646-w
医用撮像、拡張現実や仮想現実、身体性を持つ人工知能(エンボディードAI)などの応用分野は、疎な観測データから複雑な信号を再構成する能力に依存している。これらの応用は、不完全な測定と限られた計算資源を特徴としている。デジタルハードウエアの従来の手法は、明示的な信号表現には膨大なサンプリングとストレージが必要であること、フォン・ノイマンのボトルネックをまたぐデータ移動がエネルギーとレイテンシーを支配していること、そしてCMOS(相補型金属酸化膜半導体)ベースの回路では並列効率に限界があることといった課題に直面している。今回我々は、疎な入力信号再構成に向けた、ソフトウエア–ハードウエア共最適化の枠組みを提示する。ソフトウエアレベルでは、ニューラルネットワークを用いて信号を暗黙的に表現するためにニューラル場が用いられ、このニューラルネットワークはさらに、低ランクの分解と構造的枝刈り(プルーニング)によって圧縮された。ハードウエアレベルでは、ガウシアンエンコーダーと多層パーセプトロン処理エンジンを特徴とする、抵抗変化型メモリーを用いたインメモリー・コンピューティング・プラットフォームが設計された。ガウシアンエンコーダーが、効率的な符号化のために抵抗変化型メモリーの固有の偶然性を利用する一方、処理エンジンは、ハードウエア特性に合わせた量子化回路を通して精密な重みマッピングを可能にする。40 nmの256 Kb抵抗変化型メモリーマクロにおいて、このシステムは、三次元コンピューター断層撮影のスパース再構成、新規ビュー合成、動的シーンの新規ビュー合成について、再構成の質を損なうことなく、予測エネルギー効率でそれぞれ23.5倍、21.0倍、32.3倍の向上をもたらすと同時に、予測並列性で10.8倍、38.8倍、6.2倍の向上を達成した。今回の成果は、AI駆動型の信号再構成技術を前進させるとともに、将来の高効率かつロバストな医療AIおよび三次元ビジョン応用に向けて道を開くものである。

