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原子核物理学:原子核殻構造が短距離核子対形成を支配する

Nature 654, 8119 doi: 10.1038/s41586-026-10616-2

原子核は、核子(陽子と中性子)が強い核力によって結び付いている複雑な量子系である。核子は、極めて短い距離では、短距離相関対として知られる高運動量の対を瞬間的に形成することがあり、これが核物質の高運動量構造を形作っている。核子が短距離相関対を形成する仕組みを研究することで、強い相互作用の短距離挙動を覗く貴重な実験的窓が得られる。今回我々は、それぞれ異なる殻構造を持つことを理由に選択された、40Ca、48Ca、54Feの高エネルギー電子散乱を用いて、短距離相関対の形成を探った。その結果、意外なことに、短距離相関対形成は、原子核の質量や、中性子・陽子の不均衡よりも、陽子と中性子が占有する特定の量子軌道にはるかに大きく依存していることが見いだされた。この依存性は、理論モデルによって予測されているものよりずっと強い。今回の結果は、短距離核子対形成を支配する新たな角運動量量子選択則が必要であることを示すとともに、長距離の原子核殻構造と短距離相互作用との間に深いつながりがあることを明らかにしている。

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