Article

ヒトの発生:ヒト胚の原腸形成後の時空間トランスクリプトームアトラス

Nature 654, 8119 doi: 10.1038/s41586-026-10545-0

初期のヒト胚発生過程の遺伝子発現についての包括的な時空間アトラスは、胚形成、器官形成、疾患起源についての手掛かりを得るのに非常に重要である。今回我々は、Stereo-seq技術を活用し、カーネギー発生段階12~23の全ヒト胚13個について77の矢状断面にわたる空間トランスクリプトームプロファイルを作成し、これを単一核RNA塩基配列解読と統合することで、特定の細胞状況内での遺伝子発現パターンを解明し、器官特異的な分化を駆動する細胞不均一性を明らかにした。我々の研究によって、50の器官および198の基礎構造を発生させる調節プロファイルが確立され、組織アイデンティティー調節因子候補が特定された。特に注目すべきは、心臓と脳の発生においてこれまで特徴付けられていなかった遺伝子機能が明らかになったことである。このアトラスは、ヒトの器官発生についての現在の理解を裏付け、洗練するだけでなく、遺伝性疾患に感受性の主要な器官も浮き彫りにしている。さらに我々は、異なる発生段階の特定の器官内での対立遺伝子発現の特徴を明らかにした。本研究は、空間的に定義された各細胞集団について、ゲノム規模の遺伝子発現プロファイルを包括的にまとめたものであり、これは胚における転写の全体像の空間的表示として視覚化できる。これらの結果は、ヒト器官形成における時空間的なトランスクリプトーム動態に関するデータをこれまでで最も詳細に描写したものである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度