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神経科学:麻酔下のヒト海馬で見られる可塑性と言語
Nature 654, 8119 doi: 10.1038/s41586-026-10448-0
意識は認知の基本的な要素だが、高次パターン認識がどの程度意識に依存しているかは、まだ結論が出ていない。今回我々は、全身麻酔を受けて意識消失下にある実験参加者において、オッドボールの識別や意味処理、オンライン予測が持続していることを実証する。高密度ニューロピクセル微小電極を用いて、麻酔下の参加者に一連の単音刺激を与えている間に、海馬における単一ユニット神経活動と局所電場電位活動を記録したところ、海馬ニューロン活動と局所振動が、オッドボール音のある程度の検出力を維持していることが分かった。この効果量は、約10分間の実験の過程にわたって徐々に増大し、これは、この神経表現に可塑性があることを実証している。生物学的に妥当なリカレントニューラルネットワークモデルによって、学習とオッドボール表現が、柔軟な音識別の創発的性質であることが示された。また、言語刺激を与えると、単一ユニットと局所電場電位には、自然な発話の意味的・文法的特徴に関する情報や、次に現れる単語の意味情報の予測までもが含まれていた。総じて今回の結果は、一次感覚皮質から解剖的にも機能的にも遠い海馬で、無意識状態であっても感覚刺激の複雑な処理が行われていることを示している。

