Article
量子光学:量子材料における共振器駆動引力相互作用
Nature 654, 8118 doi: 10.1038/s41586-026-10609-1
量子材料における多体現象は、広く連続的な電子状態における相互作用から出現しており、新しい相を操作するにはこうした相互作用の制御が不可欠である。有望な手法の1つに、光共振器内に閉じ込められた光を利用した電子特性の調整がある。今回我々は、テラヘルツ共振器光子が、調整可能なファンデルワールス(vdW)材料において引力相互作用を媒介し、電子–正孔遷移の連続状態を励起子のような状態に再編できることを実証する。我々は、剝離したデュアルゲートの二次元(2D)量子材料をテラヘルツ共振器に組み込んだ広帯域サブ波長時間領域顕微鏡を提示する。この手法によって、2層グラフェン(BLG)の、電場で調整可能なバンドギャップのテラヘルツ領域における分光測定が可能になり、共鳴時に、実効相互作用強度g/ωcが裸の光子エネルギーの約40%を超える超強結合(USC)が明らかになった。重要なことに、我々は、クーロン束縛励起子に似ていて、広範な温度範囲にわたり安定であり続ける、バンド間連続状態から現れる共振器誘起共鳴を特定した。今回の知見は、2D量子物質における光と物質のハイブリッド相を設計・研究するための実験プラットフォームを提示するものである。

