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気候科学:累積CO2排出量に対する極端複合事象の応答の増強

Nature 654, 8117 doi: 10.1038/s41586-026-10544-1

高温と湿潤や干ばつと熱波など、2つの極端事象が同時に生じる複合事象は、地球上で最も重大な影響をもたらす気候ハザードの1つであり、温暖化の下ではさらに深刻化すると予測されている。累積CO2排出量に対する過渡的な平均気温の応答は十分に定量化されているが、これに対応する複合事象の応答は、まだあまり明確ではない。今回我々は、累積CO2排出量の単位量当たりの事象頻度の変化として定義される、累積CO2排出量に対する過渡的複合事象の応答(TCoRE)が、複合事象の背景頻度に強く依存することを示す。特に我々は、歴史的に頻発していた複合事象は累積CO2排出量の増加に伴ってほぼ線形に増加する一方で、よりまれで深刻な事象は不釣り合いなほどに急増することを見いだした。また、観測結果によって制約されたTCoREは、マルチモデル平均より37~75%高く、これは、複合極端事象が地球システムモデルの予測より高い頻度で発生することを示唆している。この観測結果による制約は、モデルアンサンブルの不確かさを37~56%低減した。さらに、制約されたTCoREを適用すると、複合事象の変化を考慮に入れた場合、温暖化を1.5℃および2℃に抑えることと整合する許容CO2排出量が大幅に少なくなることが示唆された。我々は、TCoREが、気候リスク評価と政策立案に直接関係する、単純でロバストかつ観測によって制約される指標であると提案する。

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