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遺伝子工学:プログラム可能で高効率の大規模ゲノム挿入が四成分pegRNAによって実現

Nature 654, 8117 doi: 10.1038/s41586-026-10395-w

大きな遺伝子塩基配列を部位特異的に正確に挿入できれば、さまざまな遺伝子疾患の治療に大いに期待が持てる。対になったガイドRNA(pegRNA)を用いるプライム編集では標的化された組み込みが可能だが、ペイロードが300塩基対を超えると挿入効率が急落する。今回我々は、大きなDNA断片を効率良く挿入できるプログラム可能な方法として、合理的に設計した四成分pegRNA法(QuadPE)を提示する。さまざまな設計でスクリーニングを行ったところ、PAM外向き配置またはPAM内向き配置にある2本のゲノム標的pegRNAを、線状もしくは環状の2本のドナー標的pegRNAと組み合わせることで、最適な効率が得られることが明らかになった。QuadPEを用いて、1.6~26 kbにわたるDNA断片の安定な挿入が達成でき、効率は複数の座位で約40%に達し、オフターゲット挿入活性は最小限に抑えることができた。QuadPEは、特に大きなペイロードの場合にこれまでの挿入系を大幅に上回る成績を上げ、9.5 kb断片の挿入での効率は、リコンビナーゼを用いる挿入システム(PASSIGEとPASTE)、トランスポザーゼが仲介するシステム(CAST)に比べると、それぞれ11倍、61倍、12倍の改善を示した。特筆すべきは、QuadPEがヒト初代T細胞や有糸分裂後ニューロンなどの分裂細胞と非分裂細胞の両方の初代細胞で有効なことで、QuadPEは二本鎖切断やリコンビナーゼを必要としない大型の遺伝子断片挿入の強力で高精度のプラットフォームであるといえる。

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