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免疫学:電気双極子モーメントがTNFR1複合体Iシグナロソームの動態を駆動する

Nature 653, 8116 doi: 10.1038/s41586-026-10304-1

デスドメイン(DD)を有するTNFR1、TRADD、RIPK1という3つのタンパク質が仲介する複合体Iシグナロソームの動的な組み立ては、細胞の「生か死か」の運命を制御する上で、細胞外のTNF刺激を細胞内のNF-κBシグナル伝達に伝えるために重要である。このシグナル伝達ハブは、TNFによるTNFR1の結合後にTRADDとRIPK1が迅速に動員されて複合体Iを形成し、続いて下流のシグナル伝達複合体へ移行するためにタイミングよく分解されることを特徴とするが、複合体Iの動的な可逆性を駆動する機構はまだ明らかにされていない。今回我々は、複合体I組み立ての中核を捉え、そのクライオ電子顕微鏡構造を決定した。この構造は、31個のDDからなる五量体繊維で、単層のTRADD-DD五量体が、複数層のTNFR1-DDホモ五量体と複数層のRIPK1-DDホモ五量体の間に挟まれていた。構造解析により、RIPK1-DDのオリゴマー化によって、TNFR1-DDおよびTRADD-DDの電気双極子モーメント(EDM)とは逆向きの強力なEDMが生じることが明らかになった。TNFR1–TRADD–RIPK1の五量体繊維において構造に基づいた変異誘発を行い、DDのオリゴマー化に影響を与えずにEDMを変化させることにより、複合体Iの迅速な組み立てと分解を担う動的な可逆性を駆動するEDMの役割と機構が実証された。我々の研究は、タンパク質EDMを介した長距離相互作用が、NF-κBシグナル伝達を促進するための超シグナル伝達複合体Iの組み立てと分解を引き起こす上で役割を担っていることを示している。

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