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構造生物学:BCDX2–CX3複合体とDX2–CX3複合体はRAD51フィラメントを組み立て、安定化する

Nature 653, 8115 doi: 10.1038/s41586-026-10314-z

DNA二本鎖切断の相同組換えによる修復は、ゲノムの完全性維持に極めて重要で、その調節不全はがんの特徴の1つである。相同組換えで中心的な役割を果たすのがRAD51リコンビナーゼで、これを核タンパク質フィラメントへと組み立てる過程は、5種類のRAD51パラログ(RAD51B、RAD51C、RAD51D、XRCC2、XRCC3)によって制御されている。これらのタンパク質のどれに変異が起こっても、個体は複数のがんや遺伝子疾患に罹患しやすくなる。これらのパラログは、RAD51B–RAD51C–RAD51D–XRCC2(BCDX2)とRAD51C–XRCC3(CX3)という機能的に異なる2種類の複合体を形成し、相同組換えの異なった段階で別々に働くと考えられている。今回我々は、5種類のパラログの全てが集まって、ATP依存性の1個のBCDX2–CX3–RAD51超複合体を形成し得ることを実証する。一本鎖DNAに結合したこの超複合体の構造から、CX3モジュールがBCDX2上に積み重なった連続したフィラメントが明らかになり、RAD51フィラメント形成のプロトフィラメントの鋳型となっていることが分かった。我々はさらに、一本鎖DNA上でRAD51を安定的に固定する働きをする、RAD51Bとは無関係な新規なDX2–CX3複合体(RAD51D–XRCC2–RAD51C–XRCC3)も明らかにし、RAD51フィラメント部分のキャップになる状態も含め、この複合体の複数の状態を捉えた。これらの異なる状態の複合体はATPアーゼ活性によって別々に調節されており、動的なBCDX2–CX3「ローダー」と、安定なDX2–CX3「アンカー」となって、相同組換え装置に機能的モジュール性をもたらしている。この研究によって、ヒトRAD51パラログの機能に関する統一的な機序がもたらされ、疾患の原因となる変異を解釈するための原子レベルの設計図が得られた。

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