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がん代謝:細胞外グルタチオンの異化によって供給されるシステインが腫瘍を維持する

Nature 653, 8115 doi: 10.1038/s41586-026-10268-2

腫瘍へのアミノ酸を制限することは、かなり期待できる新たな治療戦略の1つである。グルタチオン(GSH)は通常、腫瘍促進作用を持つ細胞内の抗酸化剤と考えられているが、システイン、グルタミン酸およびグリシンからなるトリペプチドであるため、異化されてアミノ酸を放出することもある。GSH由来のアミノ酸ががんにとってどの程度重要なのかは不明である。今回我々は、細胞内GSHを枯渇させても腫瘍の増殖には変化がなく、腫瘍微小環境内では細胞外GSHが非常に豊富に存在することを示し、腫瘍外のGSHが重要である可能性を明らかにする。GSHを補充すると、システイン欠乏条件下での腫瘍の生存と増殖が回復した。この回復はγ-グルタミルトランスフェラーゼの異化活性に依存していた。さらに、γ-グルタミルトランスフェラーゼ活性を薬理学的に標的化すると、循環血中のGSHの分解が妨げられ、腫瘍のシステイン濃度が下がり、腫瘍の増殖が遅くなった。これらの知見は、GSHにはアミノ酸の貯蔵庫として働くことによって腫瘍を補助するという標準的ではない役割があることを示している。腫瘍の細胞外GSHを枯渇させたり、その分解を阻害したりすれば、がん患者の治療可能な標的となり得る可能性がある。加えて、これらの知見はGSHに対するこれまでの見方を変え、システインを含めて、アミノ酸がどのように細胞に供給されるかに関する理解が深められた。

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