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電池:硫黄電気化学におけるプレメディエーターの分子骨格プログラミング
Nature 653, 8114 doi: 10.1038/s41586-026-10505-8
分子メディエーターは、リチウム–硫黄電池の電解質化学において幅広い応用可能性が実証されており、硫黄変換を従来の多相反応から高反応性の経路へと変容させている。分子メディエーターの機構的役割を解明するために多大な取り組みが行われてきたが、分子骨格の調整がその媒介効果に及ぼす影響は依然としてほとんど分かっていない。今回我々は、2-クロロピリミジンが、潜在的な「プレメディエーター」であり、分子骨格設計のモデル材料となると提案する。この材料は、硫黄反応の進行中に芳香族求核置換によってin situで分子メディエーターへと活性化、高速酸化還元ループを電極全面で均一に誘起する。我々は、量子化学と機械学習を統合することによって、側鎖基の電子的特性、幾何学的特性、部位特性と媒介性能の間の構造–特性関係を明らかにする分子骨格プログラミング戦略を開発し、プレメディエーターの活性化速度と媒介活性の制御を実現した。この戦略によって、196の候補から、2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ピリミジンが有望なプレメディエーターとして特定され、リチウム–硫黄電池において、14.2 Ah級パウチセルで549 Wh kg−1のエネルギー密度と、800サイクルにわたって81.7%の平均容量保持が達成された。我々は、分子骨格プログラミングに関する今回の成果が、より広い有機化学空間における機能性分子の設計に応用できる可能性があると期待する。

