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量子シミュレーション:トラップイオン量子コンピューターにおけるデジタル量子磁性
Nature 653, 8113 doi: 10.1038/s41586-026-10445-3
離散的な量子ゲートが連続的な時間発展を近似する場合に実現されるデジタル量子物質は、カオス的な無構造状態へと加熱されやすい性質を持つ。デジタル化誤差が適切に抑制されれば、ゲートに基づく量子コンピューター上で、近似的にエネルギーが保存されるダイナミクスの長寿命の過渡領域を観測することができる。さらに、エネルギー保存によって、熱化そのものの非自明な微視的起源から、エキゾチックな創発的性質を持つ有効模型の安定化に至るまで、平衡系で観測される多様で複雑な挙動を調べることが可能になる。今回我々は、クオンティニュアム社のH2量子コンピューターを使用して量子イジング模型のデジタル化されたダイナミクスをシミュレートし、古典的なシミュレーション法に厳しい課題を課す時間スケールで熱化を観測できるほど十分に、デジタル化誤差を抑制した。不均一状態の緩和から、近似的なエネルギー保存に起因する創発的な流体力学が明らかになり、我々はこれに関連する拡散定数を算出した。また、我々のシミュレーションを、周期境界条件を有する三角格子上で実行するよう再プログラミングすることで、格子のフラストレーションから生じる創発的なゲージおよびトポロジカルな拘束と矛盾しない熱化を観測した。今回の結果は、2キュービットゲートの質の継続的な進歩(ネイティブな部分エンタングラー忠実度が99.94(1)%)によって可能になったものであり、デジタル量子コンピューターが(実質的に)連続時間ダイナミクスを研究するための強力なツールであることを確立するものである。

