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ウイルス学:アフリカアラコウモリ由来のアルファコロナウイルス群はヒトCEACAM6を用いて細胞に侵入する

Nature 653, 8113 doi: 10.1038/s41586-026-10394-x

ヒト細胞への侵入能力に基づいて人獣共通感染能を持つウイルスを特定することは、パンデミック(世界的大流行)の予測、予防、準備のための極めて重要な構成要素である。今回我々は、系統学的多様性を最大限に維持する計算手法を用い、アルファコロナウイルスのスパイクタンパク質の最適なサブセットを選択して、広範なコロナウイルス受容体ライブラリーに対してスクリーニングを行った。この選択されたスパイクタンパク質のほとんどは、既知のコロナウイルス受容体のいずれも使用しなかった。しかし、アフリカアラコウモリ(Cardioderma cor)由来コロナウイルスKY43(CcCoV-KY43)のシュードタイプのスパイクタンパク質は、ヒト細胞に侵入することができた。我々は、組換えCcCoV受容体結合ドメイン(RBD)とヒト受容体スクリーニングプラットフォームを用いることで、ヒトCEACAMタンパク質であるCEACAM3、CEACAM5、CEACAM6との直接相互作用を特定した。ヒト肺に広く発現しているタンパク質であるヒトCEACAM6の過剰発現は、通常は感染抵抗性のヒト細胞を許容状態にした。結晶構造解析から、このRBDはヒトCEACAM6のアミノ末端IgV様ドメインに結合することが分かった。CcCoV-KY43が特定されたケニアのタベタ地域の人々の血清を用いた免疫監視研究では、最近のスピルオーバー(異種間伝播)を示す有意な証拠は得られなかった。CcCoV-KY43に近縁なアルファコロナウイルスをより広範に特徴付けることにより、ケニアで採取された他の2つのCcCoVも、ヒトCEACAM6を使用することが示された。さらに、ロシアおよび中国のキクガシラコウモリ属(Rhinolophus)コウモリから単離されたウイルスでは、より限定的な非ヒトCEACAM6への指向性が見られた。従って、CEACAM6を使用するアルファコロナウイルスは地理的に広範囲に存在している可能性が高く、東アフリカ由来のウイルスはヒトへ伝播する可能性を示している。

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