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有機LED:エキサイプレックスにより有効になる高効率の完全伸縮性OLED

Nature 649, 8097 doi: 10.1038/s41586-025-09904-0

全てが本質的に伸縮可能な材料で構成された完全伸縮性の有機発光ダイオード(OLED)は、オンスキンディスプレイに必須である。しかし、その低いデバイス効率が、10年以上にわたり実用化を阻んできた。今回我々は、本質的に伸縮可能なエキサイプレックス支援燐光(ExciPh)層を組み込むことによって、この難題に取り組んだ。エラストマー耐性のある三重項リサイクル機構により、絶縁性エラストマーマトリックスから生じる励起子エネルギー移動の制限が緩和され、200%を超える伸縮性と21.7%という外部量子効率(EQE)を有する発光層が得られた。我々は、この性能を完全伸縮性デバイスに移行させるため、高い機械的堅牢性と調整可能な仕事関数(WF)を有するMXene接触伸縮性電極(MCSE)を組み込んで、正孔と電子の効率的な注入を確実なものとした。これらの進展により、60%のひずみ下でも最小限の発光損失で17.0%という記録的なEQEを有する、完全伸縮性OLEDが可能になった。高効率で機械的柔軟性に優れたオプトエレクトロニクスを設計する今回の手法は、変形可能な次世代ウエアラブルディスプレイの実現を可能にするだろう。

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