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分子生物学:ヒト4Dヌクレオームの構造と機能を統合した地図
Nature 649, 8097 doi: 10.1038/s41586-025-09890-3
ヒトゲノムの三次元(3D)構造の動的変化(すなわち4Dヌクレオーム)は、ゲノムの機能に関連している。本論文で我々は、4Dヌクレオームプロジェクトが行った、広く使われているH1ヒト胚性幹細胞と不死化繊維芽細胞(HFFc6)中の4Dヌクレオームのマッピングと解析について報告する。4Dヌクレオームの多様なゲノムデータセットを作成し、それぞれが独自の観察に寄与する形で統合したところ、細胞タイプ当たり14万以上のループ形成相互作用の広範なカタログ化が可能になり、染色体領域の種類とその核内での位置を詳細に分類して注釈付けすることができ、さらに、全ての遺伝子の核内環境について、離れた位置にある要素との長距離相互作用も含めた単一細胞3Dモデルを得ることができた。幅広いベンチマークを通して、我々は4Dヌクレオーム研究のためのさまざまなゲノム解析手法が持つそれぞれ特有の強みを明らかにし、今後の研究のための指針が得られた。ゲノム構造の集団での多様性や個々の細胞間での多様性の三次元モデルから、染色体の折りたたみ、核の編成、クロマチンのループ形成、遺伝子の転写、DNA複製の間に結び付きがあることが分かった。また、計算手法を用いてDNA塩基配列からゲノムの折りたたみを予測すると、疾患に関連する変異体をはじめとして、遺伝的バリアントがゲノムの構造と機能に及ぼすと考えられる影響の発見が容易になることが実証された。

