Article
集積フォトニクス:紫色波長から近赤外波長におけるフォトニック集積に適した光ファイバーレベルの損失に向けて
Nature 649, 8096 doi: 10.1038/s41586-025-09889-w
過去数十年にわたり、通信帯域の範囲でのフォトニック集積回路(PIC)の損失低減には目覚ましい進展があり、低雑音の光波合成やマイクロ波合成からライダーやフォトニック人工知能エンジンに至るオンチップ応用が促進されている。しかし、短波長域における材料の吸収損失と散乱損失の顕著な増加に起因するいくつかの障害によって、可視光および近可視光スペクトル領域では要求される電力が著しく上昇し、性能が制限されている。本論文で我々は、光ファイバーの非常に優れた性能を支える材料であるゲルマノケイ酸塩に基づきつつも、完全にCMOSファウンドリで互換可能なプロセスによって実現された、超低損失PICプラットフォームを提示する。これらのPICは、紫色波長から通信波長域において1億8000万を超える共振器Q値を実現した。また、通信帯域では熱処理なしに10 dB高い品質係数に到達しており、能動素子と異種集積させる機会も広がった。このプラットフォームのその他の特徴には、容易に設計可能な導波路分散、音響モード閉じ込め、大モード面積により誘導される熱安定性などがあり、これらはそれぞれ、ソリトンマイクロコム生成、誘導ブリルアンレーザー発振、低周波雑音自己注入同期によって実証された。こうしたゲルマノケイ酸塩PICの成功により、最終的にチップ上でファイバーレベルの損失が実現され、現時点で最高性能のフォトニックプラットフォームのものをさらに20 dB上回る導波路損失が得られた。さらに、今回実証された性能は、超低損失PIC技術から、光時計、精密航法システム、量子センサーへの橋渡しとなる。

