Article
医用生体工学:長距離・広角センシング用の生分解性ソフトインプラント
Nature 649, 8096 doi: 10.1038/s41586-025-09874-3
体内の生理学的信号のモニタリングは効果的な医療に不可欠であるが、現在の大半の技術は、深部組織の動態を十分に捉えられない外部測定や画像化システムに頼っている。埋め込み型デバイスによって解決策が得られるが、従来の設計は、除去時に危険を伴う電池や磁石を必要とすることが多く、また、受動的なインダクター–キャパシター回路に基づく既存の生分解性センサーは、読み出し距離が短かったり通信が不安定であったりという問題によって制限されている。今回我々は、長距離(最長16 cm)にわたって圧力、温度、ひずみをモニタリングでき、さまざまな位置と角度において精度を維持できる、ソフトな生分解性ワイヤレスセンシングデバイスについて報告する。このデバイスは、機械的柔軟性と電磁機能を一体化した折りたたみ構造と、極を移動させる掃引読み出しシステムを組み合わせて実現された。ウマの腹腔におけるin vivo試験では、深部組織の圧力と温度が確実に捉えられ、ex vivo測定では、厳密な位置制御なしに正確なひずみモニタリングが実証された。生分解性ソフトインプラントの長距離・広角読み出しは、深部組織の生理学的信号へのアクセスを変革できる可能性がある。

