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分子生物学:動物のmRNAからDNAトランスポゾンを切り取るRNAスプライシング系

Nature 649, 8096 doi: 10.1038/s41586-025-09853-8

転位性遺伝因子(TE)と呼ばれる可動性の遺伝子断片は、あらゆるゲノムに含まれている。今回我々は、DNAトランスポゾンが関与して起きる撹乱に対して線虫の一種Caenorhabditis elegansとヒトの遺伝子を守る系を発見し、これをSOSスプライシング系と命名した。この系は、これらのTEを宿主のmRNAから切り出すことによって働く。SOSスプライシングはスプライソソームとは無関係に働くらしく、DNAトランスポゾンの決定的特徴の1つである末端逆位反復エレメントとの塩基対形成が引き金となって作動するパターン認識系である。我々は、線虫細胞とヒト細胞の両方で、SOSスプライシングに必要な因子を3つ突き止めた。それらは、TEを含むmRNAに結合するAKAP17A、RNAリガーゼであるRTCB、RTCBとAKAP17Aを架橋してTEの切り取りによって生じたmRNA断片をRTCBが連結できるようにするCAAP1である。SOSスプライシング系はこれまで報告されていないが、RNAの構造に導かれて働く保存されたmRNAスプライシング系であって、判明したSOSスプライシング系の機能はDNAトランスポゾンが関与して起こる遺伝子摂動による有害な影響を抑えて動物を遺伝学的に守ることであると、我々は考えている。

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