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植物科学:ジャガイモNLRオームに着想を得た、抵抗性改変のためのプラグイン戦略

Nature 649, 8096 doi: 10.1038/s41586-025-09678-5

ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)によって引き起こされ、アイルランドのジャガイモ飢饉の原因ともなったジャガイモ疫病は、現在も世界の食料安全保障に対する大きな脅威である。疫病抵抗性(R)遺伝子のほとんどは、ヌクレオチド結合ロイシンリッチリピートタンパク質(NLR)をコードしているが、ジャガイモ疫病菌は急速な進化によってその多くを克服している。ジャガイモの雑種育種を通じてR遺伝子を導入することは、疫病を管理するための有望な解決策をもたらす。今回我々は、塊茎形成クレードであるナス属ジャガイモ節(Solanum section Petota)を代表する、31の野生ジャガイモおよび21の栽培ジャガイモのゲノムから、3万9211のNLR遺伝子からなる節規模のNLRオームを構築した。これには、ジャガイモ疫病に対して強い抵抗性を持つ7つの野生種の新たに塩基配列解読されたゲノムが含まれる。系統ゲノム学的解析から、センサーNLRとヘルパーNLRを区別する非対称な進化パターンが明らかになった。NLRオームのマイニングにより、これまでアメリカイヌホウズキでのみホモログが特定されていたRpi-cph1と、ジャガイモ疫病に対するToll/インターロイキン-1受容体(TIR)ドメインを含むNLRであるRpi-cjm1をクローニングすることができた。我々は、NLRの非カノニカルなID(integrated domain)がNLRオームに広く存在していることを示す。その進化の軌跡を追跡することで、ジャガイモ疫病菌エフェクターをHMA(heavy metal-associated)ドメインを介して感知するR遺伝子であるRpi-brk1を特定できた。ジャガイモNLR R1にHMAドメインを組み込むことで抵抗性スペクトラムが広がることが分かった。これは、ドメインの「プラグイン」戦略を用いて病害抵抗性を改変できることを示唆している。これらの知見は、比較ゲノミクスと進化ゲノミクスによるR遺伝子発見のパラダイムと、R遺伝子を改変するための戦略を示している。

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