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スピントロニクス:量子幾何学によって動作するカイラルフェルミオンバルブ

Nature 649, 8095 doi: 10.1038/s41586-025-09864-5

多重トポロジカル半金属には、トポロジカルなバンドの交差点に、反対のカイラリティーを持つフェルミオンが存在する。トポロジカルな系におけるカイラルフェルミオン輸送では、高磁場や磁性ドーパントに依存して、自明な輸送が抑制され、反対のチャーン数状態の占有数に不均衡が生じることが多い。今回我々は、トポロジカルバンドの量子幾何学を用い、フェルミオンをカイラリティーによってフィルタリングして、異なるチャーン数分極状態にした。これによって、反対のフェルミオンカイラリティーを持つ流れの実空間分離が可能となり、我々はこれを、いかなる磁場も存在しない中でそれらの量子干渉を観測することによって実証した。単結晶PdGaから作製された3本腕構造のデバイスでは、量子幾何学に起因する異常速度がカイラルフェルミオンに生じ、これによって非線形ホール効果が現れた。結果として生じる、反対の異常速度を持つ横方向カイラル流は、これにより空間的に分離されてデバイスの外側の腕に入る。反対のチャーン数状態にあるこれらのカイラル流はまた、逆符号の軌道磁化も担っている。こうしたカイラル流のメゾスコピック位相コヒーレンスにより、マッハ–ツェンダー干渉計において量子干渉が促進された。今回の結果は、1)カイラルフェルミオンをそれらの量子幾何学によりチャーン数分極状態に空間分離する、2)電流誘起磁化を調整可能にする、3)電流と磁場を用いてカイラル準粒子の量子干渉を制御可能にするプラットフォームを提供する、という3つの主要な特性を示すカイラルフェルミオンバルブを確立するものである。

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