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代謝:ショウジョウバエにおけるカルシウム動員の神経内分泌制御
Nature 649, 8095 doi: 10.1038/s41586-025-09670-z
カルシウム(Ca2+)は、多様な生理活動に必須のミネラルであり、生体内ではその量の厳密な調節が求められる。脊椎動物では、骨に存在する膨大なCa2+貯蔵庫を管理する内分泌系によって細胞外液中のCa2+濃度が調節されている。一方、骨を持たない無脊椎動物におけるCa2+調節機構については、これまでほとんど明らかにされてこなかった。本研究で我々は、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)において、細胞外液中のCa2+濃度の調節を担うペプチドホルモンとしてCapaを見いだした。Capa欠損幼虫では、血リンパ中のCa2+濃度が低下し、その結果、Ca2+を含まない食餌で飼育した個体と同様に運動能が低下し、細長い蛹が形成された。特定の神経分泌細胞から分泌されるCapaは、マルピーギ管前部に存在する特化したCa2+貯蔵領域に作用し、血リンパ中のCa2+濃度を上昇させる。陸生無脊椎動物においてCa2+調節をつかさどるこの内分泌機構は、脊椎動物の副甲状腺ホルモン系と類似している。

