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構造生物学:μオピオイド受容体でのヌクレオチド放出を捉えた構造的スナップショット
Nature 648, 8094 doi: 10.1038/s41586-025-09677-6
Gタンパク質共役型受容体スーパーファミリーの一員であるμオピオイド受容体(MOR)は、Gαのαヘリックスドメイン(AHD)を開いてGDP–GTP交換を可能にすることでヘテロ三量体Gタンパク質を活性化し、この過程では、GDP放出が律速段階となる。今回我々は、薬理学的アッセイを用いて、アゴニストの効力はGDPの親和性減弱と相関しており、GTP交換を促進するが、アンタゴニストはGDPに対する親和性を増強し、活性化を減弱させることを示す。この現象をさらに調べるために、我々は、ナロキソンまたはロペラミドと結合したMORについて、8つの独自の構造学的モデルと16のクライオ電子顕微鏡マップを示し、活性化経路に沿って現れる複数の中間的コンホメーションを捉えた。これらの中には、これまで記述されたことのなかった受容体–Gタンパク質間界面、AHDの配置、ならびにGDP放出に必要とされるヌクレオチド結合ポケット中での移行という4つのGDP結合状態が含まれる。ナロキソンはMORを「潜伏」状態に保持するが、ロペラミドは「手がふさがっている」状態、すなわちAHDドメインが開き、それに続くGDP放出に向けて構造的に安定した状態を促進する。分子動力学シミュレーションにより裏付けられたこれらの知見は、GDPと結合した中間体とAHDのコンホメーションがヌクレオチド交換速度の重要な決定因子であることを突き止め、Gタンパク質活性化とリガンド効力についての構造学的及び機構的な知見をもたらすとともに、Gタンパク質共役受容体の薬理学的性質に対して広い意味を持つ。

