Review

気候科学:短寿命ハロゲンの大気化学と気候に及ぼす影響

Nature 648, 8093 doi: 10.1038/s41586-025-09753-x

観測結果から、短寿命ハロゲン(SLH、大気中での総寿命が6カ月未満の有機および無機の塩素、臭素、ヨウ素化合物として定義される)が、全球大気に偏在することが実証されている。SLHは主として、海洋、氷圏、火山、塩湖、生物圏から自然に放出されている。しかし、規制されていない人為的排出源が、SLHの大気負荷にますます寄与するようになっている。自然な放出の中には、人為起源の汚染によって時間とともに増えているものがあり、例えば、ヨウ素化合物の海洋から大気への放出の増加は、オゾンの海面への沈着に起因している。SLHは、オゾンやメタンの化学などの化学過程、ひいては大気質や気候に影響を及ぼす。それにもかかわらず、SLHの放出源や化学的性質の一部は、国際的な評価報告書で用いられている大気質や気候のモデルには含まれていない。本論文で我々は、SLHが大気質と気候に及ぼすさまざまな影響を詳細に記述し、将来の大気、大気質、気候の評価により包括的なSLHの化学を含めるべきであると主張する。その過程において、SLHの放出、化学、環境や気候への影響に関する我々の知識のギャップが突き止められた。

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