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微生物学:ファージのNblAタンパク質は海洋のシアノバクテリアの光合成に負の影響を及ぼす

Nature 648, 8093 doi: 10.1038/s41586-025-09656-x

海洋のピコシアノバクテリアは豊富に存在する光合成生物で、地球にとって非常に重要である。ピコシアノバクテリアは、海洋中でシアノファージ(シアノバクテリアに感染するウイルス)と共存している。シアノファージは、宿主から獲得した補助的な代謝遺伝子を多数持ち、それらが、ファージにとって有利になるように宿主の代謝を変化させると考えられている。そのような遺伝子の1つがnblAで、nblAは多数のシアノファージファミリーに存在する。栄養素が枯渇したときには、シアノバクテリアのNblAが、シアノバクテリア光合成系の大型集光性複合体であるフィコビリソームのタンパク質分解を引き起こす働きをする。この分解は、必須の機能に利用できるアミノ酸プールを増加させ、生存機構として働く。さまざまなシアノファージのnblA遺伝子を異所的に発現させると、宿主の色素タンパク質の分解につながる。しかし、ファージがコードするNblAがシアノファージにもたらす利点や宿主に与えるより幅広い影響については、よく分かっていない。今回我々は、海洋シアノファージ用に最近開発された遺伝子操作システムを利用して、シアノファージのNblAがファージの感染サイクルを著しく加速し、フィコビリソームをはじめとする宿主タンパク質の分解を指示して、宿主の光合成の集光効率を低下させることを明らかにする。メタゲノム解析により、nblAを持つシアノファージは海洋に広く分布しており、海洋性T7様シアノファージのうち、表層有光層では35%、深部有光層では65%を占めることが明らかになった。これらの結果は、NblAがシアノファージに大きな恩恵をもたらす一方で、宿主の光合成装置や光合成に負の影響を及ぼすことを示している。これらの知見は、シアノファージのNblAが、海洋ピコシアノバクテリアによる集光に対して地球規模の悪影響を及ぼすことを示唆している。

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