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薬理学:GPCRのGタンパク質サブタイプ選択性を変えるためのアロステリック調節因子の設計

Nature 648, 8092 doi: 10.1038/s41586-025-09643-2

Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は、16種類のGαタンパク質サブタイプと2種類のβアレスチンタンパク質を介してシグナル伝達を行うことにより、細胞外からのシグナルを細胞内の応答へと変換する。バイアスシグナル化合物(これらのタンパク質のある一群を優先的に活性化する分子)は、治療に関連する経路をより選択的に働かせるので、あらゆる経路を一律に活性化する化合物に比べ、より安全で有効性の高い医薬品になると期待される。しかし、シグナルの偏りを決定する要因がほとんど解明されていないため、特定のGタンパク質を選択する分子を合理的に設計することはできていない。今回我々は、典型的なクラスAのGPCRであるニューロテンシン受容体1(NTSR1)を用いて、細胞内のGPCR–トランスデューサーの相互作用面に結合する低分子が、サブタイプ特異的で予測可能な機序でGタンパク質との共役を変化させることを明らかにし、構造に基づく薬剤設計が可能になることを示した。我々は、GPCRの細胞質側のコアに結合する化合物SBI-553が直接的な分子間相互作用を介してNTSR1のGタンパク質選択性を変化させて、特異的なGタンパク質サブタイプとの結合を促進あるいは阻害することを見いだした。我々は、このSBI-553の骨格を修飾することで、Gタンパク質選択性プロファイルが異なる複数のアロステリック調節因子を作出した。この選択性プロファイルは、プローブに依存せず、動物種にまたがって保存され、in vivoにおける活性の違いとなって現れる。我々の研究は、受容体–トランスデューサーの相互作用面を標的にする1つの化学骨格にわずかな変化を加えることによって、Gタンパク質選択性を目的に合わせて調整できることを示している。さらに、このポケットが幅広く保存されていることを踏まえると、今回の知見は多様なGPCRスーパーファミリーに応用可能な経路選択的な薬の創出戦略につながる可能性がある。

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