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がん:SARS-CoV-2 mRNAワクチンは腫瘍を免疫チェックポイント阻害感受性にする

Nature 647, 8089 doi: 10.1038/s41586-025-09655-y

免疫チェックポイント阻害剤(ICI)は多くのがん患者の生存を延長させるが、既存の免疫応答がない患者では効果はない。個別化mRNAがんワクチンは、事前に選定した抗原に対して免疫攻撃を指示することにより、腫瘍をICIに対して感受性にするが、製造過程が複雑で時間のかかることが制約となっている。今回我々は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)を標的とするmRNAワクチンも、腫瘍をICI感受性にすることを示す。前臨床モデルでは、SARS-CoV-2 mRNAワクチンは、I型インターフェロンの大幅な増加を引き起こし、これによって自然免疫細胞が、腫瘍関連抗原を標的とするCD8+ T細胞をプライミングできるようになった。免疫学的に冷たい腫瘍では、最大の効果を得るためにICI療法の併用が必要であり、こうした腫瘍は応答してPD-L1の発現を増加させた。ヒトでも、I型インターフェロンの増加、健常人ボランティアにおける骨髄系–リンパ系の活性化、腫瘍でのPD-L1発現など、ワクチン接種に伴う同様の相関が認められた。さらに、ICI開始100日以内にSARS-CoV-2 mRNAワクチンを受けることが、複数の大規模後向きコホートでの全生存期間中央値および3年全生存率の有意な改善と関連した。この有効性は、免疫学的に冷たい腫瘍の患者間で同様であった。まとめると、これらの結果は、非腫瘍関連抗原を標的とする臨床的に利用可能なmRNAワクチンが、腫瘍をICI感受性にできる強力な免疫調整剤となることを示している。

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