Perspective

ゲノミクス:希少疾患のゲノミクスを加速するGREGoR

Nature 647, 8089 doi: 10.1038/s41586-025-09613-8

希少疾患は、個々にはまれだが総計としてはありふれたものであり、世界中でおよそ20人に1人が罹患している。近年、次世代塩基配列解読法の進歩、遺伝子やバリアントを優先順位付けするための新たな計算ゲノミクスや機能ゲノミクスの開発、臨床データと遺伝学データの国際的な共有の増加によって、希少疾患の診断法が急速に進展している。しかし、希少疾患が疑われる患者の半数以上は、遺伝子診断を得られていない。GREGoR(Genomics Research to Elucidate the Genetics of Rare Diseases)コンソーシアムは、困難な希少疾患の症例と家系を数千件調べ、ゲノミクスの新たな技術と解析法を適用、標準化および評価して、それらの臨床現場での導入を加速することを目的として立ち上げられた。生成された全データは現在、3000以上の家系の7500人以上についてのものであり、希少疾患の遺伝子診断手法を開発するための世界的な取り組みを促進する目的で、AnVIL(Analysis, Visualization and Informatics Lab-space)を通じて速やかに世界中の研究者が利用できるようになっている。これらの家系のほとんどは臨床遺伝子検査を受けたことがあるが原因は未解明のままで、そのほとんどがエキソーム解析で陰性であった。今回我々が報告する、GREGoRを構成する共同研究の枠組み、データセットおよび発見は、希少疾患ゲノミクスの今後に向けた基本的な研究資源および基盤となるだろう。

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