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ヒトの発生:着床前モデルで明らかになったヒト特異的な調節機構
Nature 647, 8088 doi: 10.1038/s41586-025-09571-1
幹細胞をベースとするヒト胚モデルは、発生のヒト特異的な特徴を機能的に研究するためのかけがえのない機会を提供する。今回我々は、ヒトのブラストイド、すなわち胚盤胞の三次元胚モデルを遺伝学的およびエピジェネティックに操作して、着床前発生の際のヒト上科動物(ヒトと類人猿)特異的な内在性レトロウイルスであるHERVK LTR5Hの着床前発生の際の機能的影響を調べた。そして我々は、LTR5Hエレメントのシス調節性が、ブラストイド中のエピブラストトランスクリプトームのヒト上科動物特異的な多様化に広く関与していることを明らかにした。ヒトゲノムでのLTR5Hゲノム挿入の多くは、ヒトという種に特有である。このようなヒト特異的なLTR5Hエレメントの少なくとも1つは、KRABジンクフィンガータンパク質をコードする霊長類特異的ZNF729遺伝子の発現増強を介するブラストイド形成能に不可欠であることが分かった。ZNF729はGCに富む塩基配列に結合し、この塩基配列は細胞増殖や代謝などの基本的な細胞機能に関連する遺伝子プロモーターに豊富に存在する。ZNF729は、TRIM28の動員を仲介するにもかかわらず、これらのプロモーターの多くで転写活性化因子として働く。まとめると我々の結果は、進化的に最近出現した転位性遺伝因子と遺伝子が、ヒトで発生に不可欠な機能をどのようにして与え得るのかを明らかにしている。

