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神経科学:知覚意思決定における動的レジームと神経モードの遷移

Nature 646, 8087 doi: 10.1038/s41586-025-09528-4

知覚的な意思決定は、アトラクター動態を持つニューロンネットワークに媒介されると考えられている。しかし、意思決定の際の複雑なニューロン応答の基盤となる動態がどのようなものかは明らかにされていない。今回我々は、数百個のニューロンからの同時記録と、教師なし深層学習に基づく方法を組み合わせて、断続的な聴覚的証拠を蓄積しているラットの前頭皮質と線条体で、意思決定に関わる神経動態を検討した。その結果、動態の軌跡は2つの連続したレジーム、すなわち、感覚入力に支配される初期の相と、それに続く自律的な動態に支配される相に沿って進み、流れの方向(神経モード)は最初の相のレジームとほぼ直交していることが見いだされた。我々は、この2相間の遷移が、意思決定の瞬間、つまりラットが「決心した」時点であると提案する。これを確かめるため、我々は、神経活動から推定される決定時(nTc)を試行ごとに見積もる、単純化した動態モデルを開発した。このモデルでは、例えば、漸進的あるいは段階的といった多様な単一ニューロンの時間的プロファイルを捉える。見積もられたnTcの値は、刺激や応答のタイミングには固定されておらず、試行ごとに大きく異なっていた。もしnTcが意思決定の瞬間を示すとすれば、この時点より前の証拠は意思決定に影響を及ぼすのに対し、その後の証拠は影響しないはずである。行動解析の結果をnTcで並べたところ、この予測が確認された。今回の知見は、意思決定には動的レジームと神経モードの速く協調した遷移が伴うことを示しており、nTcは脳の内部状態の急速な変化を調べる上で有用な神経指標になると示唆される。

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