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構造生物学:ミトコンドリアのカルシウム輸送体NCLXの構造と作用機構
Nature 646, 8087 doi: 10.1038/s41586-025-09491-0
NCLXは、ミトコンドリアの重要なCa2+輸送体として細胞内Ca2+シグナル伝達と生命維持に重要なミトコンドリア過程を調整している。心臓系および神経系の生理学的性質におけるNCLXの重要性は、その機能不全により起こる急性心不全や神経変性疾患によって示されている。この分野における大きな進展にもかかわらず、NCLXの輸送機構はまだ明らかになっていない。今回我々は、NCLXのクライオ電子顕微鏡構造を報告し、これによってその構造や組み立て、主なコンホメーション状態や、これまで説明されていない交互アクセス機構が明らかになった。さらに機能解析からは、NCLXのH+/Ca2+交換体としての予想外の機能が明らかになったが、これは広く考えられてきたようなNa+/Ca2+交換体としての機能とは異なっている。これらの知見によって、ミトコンドリアのCa2+恒常性とシグナル伝達について非常に重要な見通しが得られ、異常なミトコンドリアCa2+に関連する疾患の治療法開発の手掛かりが提案された。

