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古生物学:モンゴルで発見された前期白亜紀のドームを持つパキケファロサウルス類
Nature 646, 8087 doi: 10.1038/s41586-025-09213-6
ドーム状の頭を持つパキケファロサウルス類は、非常に謎めいた恐竜の一群である。頭蓋冠が肥大していて精巧な頭蓋装飾を有するこのクレードの恐竜は、複雑な社会的・性的システムを進化させたと考えられている。パキケファロサウルス類は恐竜類の行動生態の理解に重要であるにもかかわらず、確実な初期分岐タクソンが発見されていないため、その起源と初期進化を再構築する試みはこれまで阻まれてきた。本論文で我々は、モンゴルの前期白亜期のKhuren Dukh累層から出土した、これまでに発見されたものの中で最も完全な骨格を持ち、地質年代的に最も古い、パキケファロサウルス類の新属新種Zavacephale rinpocheを報告する。Z. rinpocheは前頭頭頂部のドームが大きく発達しており、このクレードとしては初めて手の要素と胃石の記録が保存されていた。系統発生解析の結果、Z. rinpocheは最も初期に分岐したパキケファロサウルス類の一種として位置付けられ、前頭頭頂ドームの化石証拠の年代が少なくとも1400万年さかのぼるとともに、その構成の大進化的傾向が明らかになった。ドーム進化の最初期段階は、上側頭窓が開いたままの状態で前方から始まるという発達のパターンによって起きたことが分かり、これは一部の後期白亜紀タクソンで提唱されている個体発生の軌跡と非常に似ている。さらに、前頭頭頂ドームと後肢の骨格内骨組織学的解析からは、初期のパキケファロサウルス類では社会的・性的成熟と体成熟とが乖離していて、ドームの発達が最終的な体サイズへの到達に先行していたことが明らかになった。

