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神経科学:ツパイの視覚形態処理に関わる圧縮された階層性

Nature 646, 8086 doi: 10.1038/s41586-025-09441-w

視覚を司る脳の過程に関する我々の知識の大部分は霊長類研究から得られたものであり、霊長類の階層的に構成された視覚系に着想を得て、ディープニューラルネットワークが構築された。だが、こうした階層構造の普遍性については疑問も浮かんでくる。今回我々は、霊長類に最も近縁な現生哺乳類の一種であるツパイ(Tupaia belangeri)で、視覚の大規模な機能的構成を検討した。我々は、覚醒ツパイで、多数の視覚刺激を提示しながら、腹側視覚系全体にわたる多くの皮質領域および視床領域についてニューロピクセル記録を行った。その結果、受容野サイズ、反応潜伏時間、自然な質感への選択性は、スペクトル的に一致する雑音と比較して、全てツパイの視覚経路に沿って前方に向かうほど大きくなることが分かった。これは、霊長類様の階層構成と一致する。ただし、ツパイの二次視覚野(V2)には既に、複雑な物体の高次表現が含まれていた。第一に、V2は高次の物体空間の完全な表現を符号化しており、第二に、V2の活動は、ツパイの全視覚野の中で最も正確な物体の復号化と再構成を支えていた。実際、ツパイのV2からの物体の復号の精度は、マカクザルの下側頭(IT)後部のそれと同等で、マカクザルV2のものより明らかに高かった。さらに我々は、V2から出発して、マカクザルのIT皮質で報告されているものと似た、顔に強い選択性のある細胞を見いだした。まとめるとこれらの知見は、霊長類に見られる視覚形態処理の中核的な計算原理が、小型だが高度に視覚的な哺乳類で、保存されていながら、いかに階層的に圧縮されているかを示している。

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