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生物物理学:タコのロコモーションのin situライトフィールド撮影で明らかになった単純化された制御

Nature 646, 8086 doi: 10.1038/s41586-025-09379-z

動物は生存のために多様な解決法を編み出してきたが、そうした能力はロボット工学をはじめとする幅広い分野で技術革新に着想をもたらしている。しかし、生物に着想を得たロボット、とりわけタコのロコモーションを模倣するロボットは、定量的な観察記録の収集が簡単ではないことから、限定的なin situ行動データに基づいたものになっている。本研究で我々は、一連の撮像システムを搭載した遠隔操作型無人探査機(ROV)を用い、最近発見された水深3000 mの「オクトパスガーデン」において、深海に生息するタコの一種Muusoctopus robustusのロコモーション機構を調べた。最近開発されたライトフィールド撮像システムEyeRISと超高解像度の科学カメラを用いることで、複数個体にわたり、完全に制約のない環境での全身の移動様式の特徴を、広視野像および近接拡大像で捉えることができた。さらに、EyeRISを用いて捉えられたリアルタイムのボリューメトリックデータからは、タコが海底をはう際の個々の腕の定量的な運動学的測定値が得られ、大きく湾曲した(曲げ半径の大きい)領域と高ひずみ(伸びが大きい)領域が腕の特定の部位に集中していることが明らかになった。今回の結果は、M. robustusのはうパターンには単純化された制御のいくつかの要素が見られることを示しており、これは、タコに着想を得た将来のロボットの設計に有意義である。EyeRISのような技術のさらなる開発と運用は、高性能なロボット探査機と相まって、生物から着想を得るための深海探査を可能にすると考えられる。

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