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幹細胞:造血幹細胞の数はニッチの利用可能性によってのみ決まるわけではない

Nature 646, 8085 doi: 10.1038/s41586-025-09462-5

造血幹細胞(HSC)は、ニッチと呼ばれる特化した微小環境に存在しており、従来のモデルではHSC数は主にニッチのサイズによって決定されることが示唆されている。しかし、HSCに比べてニッチ細胞が圧倒的に多いため、この考え方には疑問が生じている。今回我々は、HSC数の調節におけるニッチサイズの役割を厳密に明らかにするために、利用可能なHSCニッチを増加させることができる大腿骨移植系を開発した。注目すべきは、ニッチの追加によって体内のHSCの総数は変化しなかったことであり、このことからHSC数を制限する全身性の機構の存在が示唆された。その上、HSCが異常な内因性ニッチから末梢へ動員される場合には、移植された野生型大腿骨内のHSC数が生理的レベルを超えなかったことから、HSC数は局所レベルでも制限されていることが示された。全身レベルと局所レベルの二重の制限という考えは、パラビオーシスや、骨移植後の前処置を伴わないHSC移入など、他の実験的手法によってさらに裏付けられた。加えて、ニッチの利用可能性が高まった状況でさえ、トロンボポエチンが体内のHSCの総数の決定に重要な役割を担っていることが分かった。我々の研究は、HSC数の調節の根底にある重要な原理を再定義し、この重要な生物学的過程に対する深い理解をもたらすものである。

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